優れた風景資源

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40数年前、神奈川県横浜市金沢区釜利谷町から磯子にある自動車部品製造メーカーに通勤していた頃、金沢文庫駅は会社の寮に帰るさえの通り道で度々商店街で道草を楽しんだ記憶があるが、その周辺に鎌倉時代から認識されていた優れた風景「金沢八景」があったとは知るよしも無く、二枚橋を思い出しては寮の近くにあった山道を歩いた記憶もある。

若くしてUターンした後に金沢八景があることを知り、一度はその風景の美しさをこの目で確かめたかった思いが昨年の12月19日にようやく願いがかなった。

早朝、娘のアパートから品川駅へ、そして京急線で新金沢八景駅に降り立ち、金沢シーサイドライン沿いに足を進めた。左手に波静かな海にボートが浮かび、護岸には数人の釣り人が。

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歩いて、平潟橋から夕照橋に、夕照橋から野島が見えるが絵に書き残された美しい風景とは違う。高度経済成長での都市開発等により生活風景環境が一変したのでは感じた瞬間、体に何とも言えない寂しさを増幅させるすきま風が吹き抜けた。残念です。

野島夕照(の じまの せき しょう)の昔と今。

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八景とは、ある地域における八つの優れた風景を選ぶとされているが、時代とともに内容が変わるものもあれば、知名度の高い名所を中心に選出する場合もあるようです。その中で、夕日・夕暮れに他の事物を組み合わせているのが多いようで、全国に400箇所以上が存在している。八景の「八」を漢字文化圏では好字、聖数として尊重している。

津軽海峡沿いの300m余に寄り添うように建ち並ぶ二枚橋集落は、少子高齢化と人口流失の影響で空家が増え、老老介護の波が急速に押し迫っているなかで、老いてもふるさとの魅力を再発見・再認識さえすれば前に進む気持ちを取り戻し、活動することで健康寿命を伸ばし、さらには貴重な地域資源を次世代に引き継ぐことになるのでは。

朝日の美しさなどを二枚橋八景として募集してみるのも活性化の一助になるかも。

 

 

 

 

 

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