2009年4月アーカイブ

ボンナ

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低気圧が近づくなか弁当持参で春の里山を歩いた。

弘前、青森では例年より早い花見でにぎわっているようだが、当地の里山は3月の降雪が影響しているのか春の訪れが少し遅いようだ。

里山の状況を観察しながら東向きの斜面のみを歩いてみた。

あった「ボンナ」の群生。久しい再会にしばし腰を落として恵みを感謝する。

葉のつけ根が玉じゃくしのようになっているのが特徴で、茎を折ると中は空洞で、さわやかな春の香りがする。20センチメートル程度の新芽のみを採取。

歩くこと4時間、昼食場所を探す。

里山の息吹を感じる場所が、うつむくように赤紫色の花を一面に咲かせている「カタクリ」の群生を前に、妻の握ったおむすびを空腹の胃袋に詰め込んだ。

山桜の大木も数本、春の陽気を待ち望んでいるかのようだ。

少し低気圧の影響か風が強くなってきた。歩きなれた里山だが最短のコースを選択し帰宅。

 

 

 

 

下狄川を歩く(1)

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 下狄川(しもえぞがわ)は河川法により管理されない市が管理する普通河川で、水の源は佐藤ヶ平国有林に降る雨・雪が地下に浸透し、気が遠くなる時間を経過後に湧き出した所を水源として豊富な森林栄養分を運び、海と陸をつなぎ生物の多様性と生きる力等に大きく貢献しているのではと思う。この源流を見てみたいという思いを何年も持ち続けようやく実現可能な時が来たいま、新たな出発と出合いにワクワクしています。

目の前に広がる海原の津軽海峡は、領海の幅が通常の12海里から3海里にとどめられた国際海峡(特定海域)です。「日本国内には津軽海峡・宗谷海峡他3」 交通手段は北海道と本州を結ぶ鉄道専用の青函トンネル「海峡線」、函館港と青森港を結ぶ青函航路、函館港と大間港を結ぶ航路に旅客船、貨客船、貨物船等が運航されていますが、この経済不況と物価高等の影響で経営の存続が危惧されています。

また経済圏域の拡大・交通のスピード化・文化交流・生活道路・避難道路等としての側面から津軽海峡大橋構想が要望、議論されて来ましたが技術・資金・環境・景観などの課題が多く実現の目処は立っていない。

潮流は日本海を北上する対馬海流の一部が津軽暖流となり、北からの親潮(寒流)・南からの黒潮(暖流)が交錯する一大漁業拠点で、定置網(沿岸の魚の通り道に網を設置しておいて「サケ」「イカ」などを誘い込む)による網おこしやマグロ、ブリの一本釣りなどが日々行われています。

海峡の地形は氷期に大河のような水路部が中央に、しかも東西に伸びていたことにより本州と北海道側では鳥類や哺乳類等の分布が異なることに気づいたことから、動植物分布上の境界線として「プラキストン線」が設定されています。海峡の沿岸線は生物多様性保全の観点から、環境省が下北半島沿岸北部を「コクガン」の飛来地として、日本の重要湿地500に選定しています。

気の遠くなるような時間を刻んできた津軽海峡の姿を日々見るたびに思います。異常気象等による高波・津波・強風による猛威と恐怖による破壊力と強さ、また静けさのなかでの朝日・夕焼け・風・波音による優しさと包容力の体感、加えて海・磯からの豊かな恵みを食するたびに自然の偉大さと大きさの中で人間が生かされていることを痛感する。

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川上に向かって歩くと国道279号「二枚橋橋梁S33,3竣工」が走り、その20メートル先に旧大間鉄道遺産のアーチ橋があります。

この大間鉄道は下北の砂鉄・水産物・林産物の資源の輸送と国防上の重要拠点である大間に軍事資材運搬のために下北駅から大間迄を結ぶ鉄道として計画されたが、戦争悪化により大畑駅から大間までは末成線である。その中で昭和17年に二枚橋地内に完成した7連のアーチ橋が、土木・歴史・戦争遺産として厳しい自然環境と老朽化に耐えながら存在感を固持している。しかしながら周辺住民の生命と財産に被害や危険が及ぶ事態は加速的に進行している中で、旧大畑町時代に二枚橋町内会が撤去要望書を提出(S61/62)以来、議会でも議論されたが未だ撤去か記録保存かの方向性さえ見えない。

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このアーチ橋の川周辺はかって蛍が乱舞し、鮎の遡上が見られ食材の洗い場、保存食を備蓄した蔵屋敷、脱穀、製粉した水車小屋があり、井戸端会議と言うより川端会議で絆を深めた生活そのものの原風景があったが、度重なる自然災害・上水道が整備(S42,9)されたことを契機に、豊かさと利便性の追求へと生活環境が様変わりした。

以後。昭和63年から平成2年まで二枚橋小学校を核とした世代間交流で、勤労生産学習の一環として「ジャガイモ」からでん粉を取り出す作業で一時活気を見たものの、環境異変による自然災害・生活雑排水による水質汚濁等に対する意識の高まりもあり、川・水辺に対する遊空間や親近感が薄れてきている。後に地域のボランティア団体が水質調査を実施した経緯があるが問題はなかった。

この川は土石流危険渓流として昭和54年に砂防指定地となったことにより、河口から300m上流に砂防ダムが建設された。(S54,9着工しS56,7竣工・堤高7.5m、堤長72.0m、貯砂量14.200㎥)しかし、この建設により川から海への土砂供給を止めることにより海岸線の侵食や、海への養分やミネラルの供給を妨げることから海が痩せて海草、魚、貝などの生育が妨げられること等の悪影響が心配されており、森林の育成等を含めた総合的な自然環境保全対策を官民一体となった継続的取り組みが必要なのでは。

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魚道です。(9月15日の日記参照)

 砂防ダム・魚道施設周辺南側一帯の山林は、大正2年4月10日に売買により浜田半次郎が取得し、同年5月15日に杉本三郎他19名が一部売買し登記簿上は「浜田半次郎他20名」の共有財産であるが、相続・贈与・売買が発生しても所有権移転登記手続きが一切行われていないため、税負担の徴収等に支障をきたしていたが、平成7年に二枚橋町内会長(池田正利)、事務担当者等が現地踏査、確認、測量を行い個人持分48分割の成果品をの残しているが、二枚橋バイパスの用地買収手続きや固定資産の課税等に関する課題が未だ残されている。

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静かに流れる川の音を聴きながら上流に向かって歩くと、戦後まもなく植林した杉林の民有林と広葉樹林が広がる国有林境界に到達です。

この場所付近に来ると、昭和30年代に家庭燃料として国有林内の立木を営林署から購入し、幾日もかけて切り倒し薪専用の「そり」に積んで数キロ離れた民家付近まで、家族総出で運び出す作業をしたことを思い出す。この作業で玉の汗を流す親父のたくましい背中から強さを学びながら、自然の中で時間を過ごせた満足感もあり、つらい、きついと思ったことはない。

時には吹雪いて先が見えず「そり」とともに崖下に転落した苦い経験もあるが、作業の休憩、昼食でたべた「おにぎり」「イカすし」「たくあん」「ごま餅」「そば餅」の味は、現代社会のコンビニ弁当にはない汗・たくましさ・絆・充実感に自然という調味料が加味されて美味かった。

巡り巡って、昭和47年、平成7年に国有林と民有林付近の山林調査する機会があり、何か不思議な因縁を感じたながら歩けば少量の水が流れている場所がある。かって水量も多く「ニホンザリガニ」が生息していて、友達と味噌を持って採取にきたが今は地形と環境変化により生息出来るような場所でなく、何か寂しいかぎりです。

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さらに上流を目指して歩きます。

久々の対面です。「下狄川の滝」です。

滝つぼで大物の岩魚を狙い、時間の経過を見て滝上部で流れ落ちる音を聞きながら一休みの場所。

地域資源である滝に名称の公募をして国土地理院の地図や国有林班図に載せたいものだ。周囲の景色、鳥の声、枯葉のささやきなど、最高の時間を過ごしています。

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手作り3点セット

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バック・ポーチ・小銭入れの3点セットの紹介です。

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古着を再生して作りましたので、おそろいで使ってみて下さい。

 

表裏の模様の違いを楽しんで下さい。

バックの寸法 たて23cm 横35cm マチ8cm 持ち手14cm

ポーチの寸法 たて12cm 横20cm マチ5cm

小銭入れの寸法 直径12cm「丸型」

送料込価格¥4,700
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持ち手の前側には「くろもじ」の木をつけてみました。

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豊かな磯と浜は、沿岸集落に住む大人にとっては生活の糧を得る場であり、子供にとっては絶好の遊びの場であったが埋め立て、産業振興、災害対策等々の名のもとに、自然の豊かさと厳しさを教える場が失われつつあるが、当地域には一部にせよ自然磯、浜が残されている。

干潮時になれば、潮の香りに誘われるように健康増進を兼ねて歩く姿の人々が多勢だが、少子化の影響なのか、子供の遊ぶ姿を見たことがないのが残念です。

久しぶりに磯に出かけてみた。

幼少の頃、仲間とアイナメやソイを釣った穴場は砂が入り込んでいたが、あの平坦な石の上では行くたび腹ごしらえの場所、あの石の脇でタコを捕った等の思い出が脳裏をよぎった。

低気圧が近づいているのか風の冷たさが着膨れしている身にもこたえる。

磯の沖合いの石には数羽の海鵜が体を休めている。

今日の収穫はワカメ、フノリ、岩ノリです。「漁協で漁業権行使料」

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春一番が吹くなか、胴長靴を履いて干潮の浜辺にでかけた。

点在する岩でムラサキインコ(まるご)を採る。味噌汁にすればとてもおいしい。

また、同じ岩でムラサキイガイ(シュウリ貝)「フランスではムール貝」が採れた。身に甘味があり、塩味のエキスが大人の味、海の香りと旨味がたっぷりあってなかなかうまい。お吸い物や炊き込みごはんなど最高。

場所を変えて、今度は岩のりを採る。海水でよく洗いさらに真水の中に入れて、すだれに流し込んで天日干し。香りが違う。

一歩、外にでれば地域資源の宝庫、十分過ぎる程の恩恵を受けていることへの感謝を忘れてはならない。

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コクガン

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春の暖かさの中、自宅裏の海岸にコクガンが飛来してきています。

この津軽海峡に面した下北半島沿岸北部の海岸は浅海域で、しかも絶滅危惧種であるコクガンの飛来地であることから、平成13年に「日本の重要湿地500」に選定されています。

コクガンはシベリアの北極海沿岸、北アメリカ大陸の北極海諸島で繁殖し、冬季本州北部に渡来します。下北半島には11月頃から翌年4月頃まで滞留していますが、今年は昨年と比較して減少しています。原因は?

     ・異常気象 ・地球温暖化 ・自然破壊 ・菜食するアマモ等の減少なのか。

飛来することで季節を感じ、浜辺を歩く姿をみて心温まる思いをするのは私だけでしょうか。

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朝日

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P1000089.JPG波しずかな地平線の彼方で、周辺を赤く染めながら登る今日の朝日は美しかった。隣で見ていた妻は自然に合掌していた。

美しい朝日を見ると、今から50年前に日本創造詩教育連盟に応募した作品を思い出す。

東の空が 夕方の空のように まっかになるのである。

くもから 太陽が光をだしはじめ 海のそこにも さしこむのである。

家の中にも さしこむのである。

朝日がのぼれば 船も おかへおかへと白なみたてて はしってくるのである。

太陽は なんでもやくにたつのである。

ストーブより あつい太陽である。

でんきより あかるい太陽である。

太陽は すごくすごく やくにたつのである。

なつかしい生活環境と自然環境、そして人々のふれあいと絆、現代社会の豊かさの追求も必要だと思うが、何か置き忘れ見失っている気がしてならない。 

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自宅の窓からの視界は、千島海流と日本海流の交錯水域で陸棚が広がった定置網等の一大沿岸漁業拠点であり、しかも日本海と太平洋・本州と北海道を結ぶ海運道でもある「津軽海峡」が変幻自在に悠然と流れ横たわっています。

この海峡には強い風・痛く冷たい風・春待ち風・やませ・涼しい風などいくつもの顔を持つ風が作られ、また磯の香りと魚群の匂いをしみ込ませて浜辺へと砕け転げ落ちてくる高波・小波は強さと恵みとやさしい包容力を持ち合わせた潮風を抱えています。

こんな本州最北端の海辺の片隅から、優しく・やわらかく・しなやかな「癒しの風」がよどむことなく「和やか」に舞い、しかも季節毎に彩色された「風」が吹く場所で在り続けたいことを願い、この度、新たな気持ちで自宅ショップ「風」を開店します。

準備作業中ですが、今までに無い充実した時間が流れています。

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