2009年10月アーカイブ

里の秋(7)風景

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秋色の染まる木野部峠(二枚橋バイパス)のハーモニー橋を海岸から見上げた風景に足を止め、潮風が運ぶ臭いを感じ2009年神無月の彩りを胸に刻んだ。

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現在、建設中の二枚橋2号橋梁そして予定地を伐採準備中の二枚橋3号橋梁は、今後どんな姿と風景を私達に見せてくれるのだろうか楽しみです。

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里山の切り株に腰を下ろし南西の秋風を背に受けて、見えるは津軽海峡と東通村の尻屋岬。

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風景を堪能して下山の途中で、見たいと思って探しても中々出合うことが出来ない「ツチアケビ」が広葉樹の日陰にひっそり生えています。キノコのナラタケと共生します。

夏には黄褐色の花を開き、秋にはアケビ・バナナに似た形をした赤い果実を垂らしている姿に、又、座り込んで見入っています。

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出合ったうれしさで足も軽やかに進み、住宅地への坂道を下れば「ヒメリンゴ」です。

食べられるけど酸っぱくて、今では食用としてでなく観賞用として道行く人の目を楽しませています。花と実とどちらが好きですかと聞かれたら~(花言葉は「選択」)

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今日の風のようにさわやかな気持ちで妻に風景の報告です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エチゼンクラゲ

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ここ数日前から二枚橋沿岸にカサの直径が1メートル前後のエチゼンクラゲが頻繁に流れ着くようになった。破片も多くカモメが食いちぎっている様子を何度も目のあたりにしている。

また、秋田県の定置網に1千匹を超える侵入が確認され、海流の状況次第で津軽海峡沿岸に北上する可能性があると県は関係者に呼びかけている。

色付くこの季節から冬に向けて定置網に鮭が入り込む時期、漁獲量の低下や漁業者の健康阻害等の深刻な被害がなければよいが。

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繰り返される大量発生は明らかに海の生態系機能が破壊され続けていることを意味するのでは。

その背景にあるのは私達人間活動が大きく関与していることは疑う余地が無い。海だけではなく自然界全体の環境保全対策にどのように向き合い、解決への道筋をつくりあげていくことと、生かされている自然を次世代に引き継ぐことこそが私達に課せられた責務ではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

津軽海峡の気象

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海峡の地形は変化が多く、東から中央にかけては水深200mから500mの谷で西口付近は水深300m前後の海盆が分布して、海流は日本海沿岸を北上する対馬海流が分かれ津軽海峡となって東の方向に流れ、太平洋側から親潮の冷たい水が一部入り込んでいる。これに潮流が加わって流れは強くなりさらに地形の影響を受けて大小の渦巻きが出来て複雑な流れをつくっていると言われている。こんな形態から、津軽海峡は相対的に東西方向の風が卓越し、特に西よりの風が多いのが特徴となっている。風は、一般に陸上より海上の方が強いが、海峡ではその場所によって特殊な吹き方をするので、局地的変化を的確に読むことが大切で、これに波、うねり、吹雪、霧などが加わるので全体としては、冬は旋風や吹雪、突風、秋は台風の襲来、うねりや高波、春から夏にかけてはヤマセや海霧の発生が続くなど、四季を通じて激しい気象、海象現象を示す。

昔から瀬戸内海、玄海灘とともに日本の三大海難所として恐れられている。昭和20年(1945)3月6日には青函連絡船第五青函丸が沈没、同29年(1954)9月26日には洞爺丸事件が発生するなど、歴史上に残る大型海難が多発している。

気象の変化は自然現象に加え新たに地球温暖化・公有水面埋立て・港の拡張等の人為な要因も重なり、そこで暮らす住民の生活をも脅かしている。

さらに、この地域で生まれ育ったもの、この地域を必死に守る人々から、かけがえのない「景観」と「心の財産」まで奪ってはならない。

潮、風などの影響による砂の移動により、本来の流れではない河口の状況です。

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地域にはこんな「ことわざ」があります。

●風に関すること。

*アイ吹けば大波となる。「北風が吹くと大波が発生しやすく時化る」 *タマカゼ吹けば時化る「北西風が吹き始めると時化となる」 *シモカゼ吹けば寒くなる「北東風が吹くと気温が下がり寒くなってくる」 *ニシと夫婦喧嘩は夜になればなおる「西風は日中どんなに吹いても夜には治まる、夫婦喧嘩と同じだ」

●山に関すること。

*尻屋近くなればヤマセ吹く「尻屋の山々が近く見えると東風が吹いてくる」 *尻屋・恵山見えれば風吹く「尻屋の桑畑山、恵山岬がはっきり見えると晴れてくるが風が強くなる」

ことわざ通りに北海道の恵山岬がはっきり見え風により白波が立ち秋晴れです。

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この季節の定番だった食に炭火を七輪にいれて焼いた丸々とした「サンマ」、一夜干しした身の厚い「秋イカ」があるが火災の発生や燃料等を取り巻く生活形態の変化に伴い、光景も臭いも消えつつある。(七輪の語源は7厘(金銭単位)で買える木炭で十分な火力を得ることからなど)

津軽海峡にはまだまだ美味いものがある。脂ののった「ワラサ」です。

ワラサはブリの成長段階での呼び名で地域内では「フくラゲ30~45cm」・「ワラサ」「ブリ」と呼んでいるようですが、地方や市場によって異なるとか。産卵場所は房総半島、能登半島で水温の上昇とともに北に回遊し水温が下がってくると南下すると言われている。

北に回遊する「フクラゲ」を船外機付きの磯舟を走らせトローリングで釣り上げ、野球仲間と刺身を囲んで杯を交わした頃を思い出しながら、弟が一本釣りしたワラサをさばきます。

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刺身はさばいてから1日は冷蔵庫に保管後に食すれば最高です。染みたブリ大根も最高(ブリの脂質は血栓性疾患を防ぎ脳細胞を活性化する物質が含まれているようです。) 感謝です。

 

 

 

 

里の秋(5)風景

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秋の空に銀の穂を揺らす「ススキ」には何故か寂しさにも似た郷愁が漂っているような気がする。

かっては、どこの山にも手入れされた野原があり、秋になると一面にススキが見られ日本人の暮らしに密着した心の原風景があったものだが、高齢化・帰化植物等により姿・区域が消滅・縮小しているのが実に寂しいが、ここの地域にはまだ原風景が残っている。

ススキという名は、すくすくと立つ木(草)と言う意味だとか。育ってほしい若い人材。

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夏に白い花を咲かせた「ナナカマド」があざやかに紅葉し赤い実を生らせている。実は冬でも鳥類の食用となり、木は火力が強く火持ちが良いことから極上品の炭になる。

何よりも市街地に街路樹として植えられている姿より砂利道の端にひっそり立っている姿がいい。

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夜の時間が長くなったこの頃、上る位置を変えて顔を見せる「月」は雲の目隠しにあいながらも絵筆では色付けできない色彩を放ちながら津軽海峡を煌々と照らし、やがて金色の海道を造り上げていく。

平坦ではなさそうだが、この海道の向こうにはどんな街が、どんな出合いがあるのだろうか。沈まないスピードがあったら走って行って見たいと錯覚する程の時間を、寒さも忘れ輝く月の光を浴びていた。

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●森林を歩いてフィトンチッドを浴びての清々しい気分になる森林浴。

●程よい紫外線を浴びて健康になる日光浴。

*この二つは聞き慣れた言葉だが「月光浴」はどんな効果があるのだろうか。

コースを変えて歩けば、まず最初の出会いは「ナラタケ」です。

ナラタケはブナ・ナラ、ミズナラ等の広葉樹の枯幹・倒木・地・林や針葉樹のコケの生えた倒木・湿地の草むら等に群生や点々と発生したりしている。種類は(「キナラタケ」9月下旬~10月上旬)・(「オニナラタケ」9月下旬~10月中旬)・(「オオナラタケ」10月上旬~10月下旬)等があり、時期が長く場所によっては大量に採取出来るので大変親しまれているキノコだと思います。

また、地方によって名称が様々です。青森県内でも津軽では「サモダシ」・南部三八上北では「カックイ」・下北では「ボリボリ」と呼ばれている。

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味噌汁、鍋、煮付け、和え物として食す美味いキノコです。

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「マツブサ」も見えます。実は丸い粒が房になって枝から垂れ、ブドウに似た形をしています。この時期はまだ青いが時間の経過とともに紫色となり、熟すれば黒色となりアラレの降る頃に食すれば枝や葉にマツの香りと甘みを楽しむことが出来る。

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「ヤマグリ」も見えます。梅雨の時期に歩けば白い花が咲いて独特の臭いをあたりに漂わせている。国の減反政策で休耕田に植え付けたクリの実は大きくて大味ですが、ヤマグリは小ぶりだが甘みは強く香りも豊かなので茹でクリ、クリおこわ最高です。人間が食べてもこの美味さなのだから野生動物にとっても自然の恵みです。拾い過ぎないように。

クリで思い出すのは父が子供の誕生記念にと植えた木が大木となり毎年のように恵みを食していたが、二枚橋バイパスの工事用地として売り払うことになり切り倒したこと複雑な思いです。

また、クリにはこんな思い出も有ります。野球に夢中になっていた若き頃、毎年のように町、郡の予選を勝ち抜き県大会に出場するさえ一人の先輩が、戦いの勝利への縁担ぎから「かち(勝ち)ぐり」と称し選手全員分を持参し食した思い出、そんな陰の配慮が選手を奮い立たせ県大会の常連として二度に亘る県大会制覇。感謝です。何故かむしょうに会いたいです。

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荒れた津軽海峡

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今回の台風18号は8日未明に宮城県石巻市付近を通過し太平洋に抜け、青森県は直撃は免れたが一部地域で避難勧告・停電・交通機関の混乱があったようだが、深刻な被害報告がなければよいが。又、津軽海峡沿岸は大雨、強風、高潮の影響で荒れに荒れて眠れぬ夜を過ごした。

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台風は高い確率で進路等の予測が可能なので事前に対応は出来る反面、気象庁が定義付けている(「局地的大雨」単独の積乱雲によって降る雨)・(「集中豪雨」前線や低気圧の影響により激しく降る雨)に加え、マスコミが「ゲリラ豪雨」と呼ぶ雨のいずれも雨量や地域を特定して予測することは難しいとされている。

行政が市民に防災情報を瞬時に伝え、その対策にも限度があるのではないかと思う。

最終的には地域の地形・高齢者・一人世帯等の実情を一番詳しい地域住民が「地域は地域が守る」「自分を守る」という意識をもって自主防災組織づくりを進めることが、被害を最小限に食い止め地域の結束と絆が生まれ住みよい環境が出来るのではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

風物詩(こんぶ拾い)

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こんぶの種類は約13種類で、実際に産業の対象とされる昆布の生産範囲は日本海では津軽半島の小泊岬以北、太平洋側では宮城県金華山以北の海域で生産されており、その95%は北海道産である。特に日高地区(日高昆布「みついし昆布」)・利尻、礼文島の(りしり昆布)、羅臼を中心とした知床半島沿岸の(らうす昆布)に加え、北海道道南津軽海峡の(ま昆布)が有名である。

この、ま昆布でも山からの栄養分や地質・潮流などの育つ環境の微妙な違いと、採れた時期や海の深さによっても品質が多少異なると言われている。

父が磯舟でこんぶ漁をしていた姿を思い出す時は津軽海峡にも季節の移り変わりを感じる時でもある。あの頃のこんぶは長さ・幅・厚み・匂い・味、そして採れた量は現在とは比較にならないが当時の忙しさと賑わいがなつかしい。

今、この二枚橋地域で磯舟でこんぶ漁をしているのは一人か二人?。しかし、この貴重な地域資源を台風や低気圧による時化の後に海岸に流れよるこんぶを、胴長靴を履き高波も恐れず拾い上げています。(こんぶ拾いにも漁業協同組合に行使料2,000円の支払いが必要)

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拾い上げたこんぶを自家消費、商品化するためには極力、砂がつかないように護岸・コンクリート・砂利敷地等で秋風にさらし天日干しをする。(雨と湿気は禁物)

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天日干しを何日か続け完全に乾燥したものを再度砂の付着確認をして自家消費用として保存また、一定の長さで商品化します。商品化までには保健所との協議、袋詰めで販売する場合は表示義務が生ずることから関係官庁との協議が必要です。

               津軽海峡産(二枚橋)だしこんぶ

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商品紹介(6)

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津軽海峡の二枚橋沖で育った真コンブを荒波のなか拾い上げ、

秋の潮風にさらしながら天日干ししたものです。

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         (長さ40センチメートル:重さ400グラム:1袋700円)

 

 

 

里の秋(3)野生動物

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コースを変えて歩けばこんな出合いもあります。

収穫時期をむかえた畑で苦労して育てた豆類等を、棚や網をかいくぐっての食行動をする「サル」。市は平成19年から農作物被害緊急対策(防除ネット)、モンキードックによる追い上げ等の対策を講じているものの課題が多く、一市のみの対応では何ら解決策に至らないのでは。

厳しい下北の自然に立ち向かって家族を守り生きているサル。サルだけが悪いのだろうか。

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今度は林の中からこちらの動きをうかがっている「カモシカ」です。

しばらく互いに立ち止まり目と目が合うものの、危害を加えないことを感じたのか食事のようです。何を食べているのか。出合いは何も林内とは限らず海岸護岸、砂浜にも現れ、それぞれの通り道をもっているようです。目がとても綺麗です。

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今度は「ツキノワグマ」の杉の皮はぎ後の光景です。

周辺の里山にはカモシカ同様に通り道や休息場所があるようで、道の大木には登ったつめ跡や皮はぎのあとが無数に見られます。子供や孫にと思って何十年も育て、ようやく製品木として伐採できるところまできたのに泣くにも泣けないと、どこにこの思いを伝えればいいのか苦悩している人もいる。

人間活動での食のマナーに加え、入山するさえの安全対策は怠りなく。ブナの実は豊作だろうか。

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野生動物たちの棲息状況が大きく変わったのは、単に自然環境の変化だけだろうか。その多くの原因をつくりだしてきたのは私達、人間なのでは。共存の道は。

 

 

 

 

 

 

 

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