津軽海峡の気象

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海峡の地形は変化が多く、東から中央にかけては水深200mから500mの谷で西口付近は水深300m前後の海盆が分布して、海流は日本海沿岸を北上する対馬海流が分かれ津軽海峡となって東の方向に流れ、太平洋側から親潮の冷たい水が一部入り込んでいる。これに潮流が加わって流れは強くなりさらに地形の影響を受けて大小の渦巻きが出来て複雑な流れをつくっていると言われている。こんな形態から、津軽海峡は相対的に東西方向の風が卓越し、特に西よりの風が多いのが特徴となっている。風は、一般に陸上より海上の方が強いが、海峡ではその場所によって特殊な吹き方をするので、局地的変化を的確に読むことが大切で、これに波、うねり、吹雪、霧などが加わるので全体としては、冬は旋風や吹雪、突風、秋は台風の襲来、うねりや高波、春から夏にかけてはヤマセや海霧の発生が続くなど、四季を通じて激しい気象、海象現象を示す。

昔から瀬戸内海、玄海灘とともに日本の三大海難所として恐れられている。昭和20年(1945)3月6日には青函連絡船第五青函丸が沈没、同29年(1954)9月26日には洞爺丸事件が発生するなど、歴史上に残る大型海難が多発している。

気象の変化は自然現象に加え新たに地球温暖化・公有水面埋立て・港の拡張等の人為な要因も重なり、そこで暮らす住民の生活をも脅かしている。

さらに、この地域で生まれ育ったもの、この地域を必死に守る人々から、かけがえのない「景観」と「心の財産」まで奪ってはならない。

潮、風などの影響による砂の移動により、本来の流れではない河口の状況です。

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地域にはこんな「ことわざ」があります。

●風に関すること。

*アイ吹けば大波となる。「北風が吹くと大波が発生しやすく時化る」 *タマカゼ吹けば時化る「北西風が吹き始めると時化となる」 *シモカゼ吹けば寒くなる「北東風が吹くと気温が下がり寒くなってくる」 *ニシと夫婦喧嘩は夜になればなおる「西風は日中どんなに吹いても夜には治まる、夫婦喧嘩と同じだ」

●山に関すること。

*尻屋近くなればヤマセ吹く「尻屋の山々が近く見えると東風が吹いてくる」 *尻屋・恵山見えれば風吹く「尻屋の桑畑山、恵山岬がはっきり見えると晴れてくるが風が強くなる」

ことわざ通りに北海道の恵山岬がはっきり見え風により白波が立ち秋晴れです。

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