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波というとすぐに思い浮かべるのが海岸に打ち寄せるおだやかな波。ところが、一口に波といっても起きる原因によって分類することも可能で風によって起きる波を波浪、地震によって起きる波を津波、船舶などが航行することによって船舶の後方にできる波を引き波と呼び、この他にも月と太陽の引力によって起きる満潮・干潮・大潮・小潮などで表現される潮汐も周期の長いゆっくりとした動きの波である。海はとてつもなく広く、そして深い。その海水は全て同じ温度、同じ密度・濃度・流れではなく不連続層を持つ海面下でも内部波と呼ばれる波があるとか。

大気と水の境界面にできる波のうち目にしやすい波の起因の全てが風にあり、川・湖・海などのごく浅い部分に発生する波を表面波。重力と表面張力で平らになった水面の上を風が吹くと、やがて風が重力と表面張力に打ち勝ちと水面に小さなシワが出来る。これが「さざ波」である。更に風が強くなると、さざ波のシワが大きくなり「風浪」となる。風浪に対して津軽海峡を含めた広い海では「うねり」と呼ばれる波もある。うねりの波をサーファーが利用して波乗りを楽しんでいる。

            

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波は海からの様々なメッセージを私達に日々伝えてくれる。

1、波長の長いうねりが伝わってくれば遠く沖合いに強風が吹いていたことを示し。

2、白く砕ける波は水深を教え。 3.バラバラに砕ける波は複雑な海底地形を暗示するなど。

こうして伝わってきた波は、海岸近くに達すると一気にエネルギーを発散させ岩に体当たりしながら海岸に打ち上げて、その強力エネルギーを消滅させる。

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輸送・旅客船舶の航海、そして沿岸漁業で生計を立てる漁師達も海面の状態から風の強さを知ることで命を守っている。1、鏡のような海面(風速0~0,2m/秒)波高0m 2、うろこのようなさざ波ができるが、波頭に泡がない(風速0,3~1,5m/秒)波高0,1m 3、波の小さいもので長くなる。白波が多くなる(風速5,5~7,9m/秒)波高1,5m・・・・・・・ のように風力にも階級がある。

波は海底地形や大気の息づかいまでも教えてくれるが、そのメッセージを読み感じ取るまでには相当な知識と経験そして勘も必要であると言われている。

負のイメージだけが先行するように思われる波が人間が暮らすうえでの糧や、精神的なよりどころになっていることを忘れてはならない。

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この波から生命と財産を守るため、地域では平成17年に海岸整備要望書(漁港区域)を行政に提出し、青森県による説明会・報告会が終わり、今後は工事・維持管理を含めた意見交換会が地域の方々との間で行われるが、両面と将来を見据えた建設的な意見を期待したいものだ。

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