国際森林年

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国連が定めた国際森林年の国内テーマの設定に当り、林業に関わる者だけでなく国民全体と森林との絆を取り戻すため、国民目線で森林との関わりや森と親しむことを提案する具体的なメッセージの必要性などの議論が国内委員会で行われた上で「森を歩く」とし、サブテーマとして「未来に向かって日本の森を活かそう」・「森林・林業再生元年」とされた経緯がある。

福沢諭吉が明治4年に書かれた学問のすすめには、士農工商の身分制度が廃され新たな政府による新しい(好ましいと期待される)統治が始まったことが強く反映されている。天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり・・・・・・・・・・。利益・豊かさ・質への飽くなき追求を続けた人間社会が自らの手で地球温暖化などの環境異変・隣人や地域社会での絆の希薄化など本来あるべく心まで傷つけ閉ざした危機的社会背景が、何故か上段の学問のすすめと重複しているようで気になる。この状況下で「森を歩くのススメ」は森林に対する理解の入口までの誘導となり未来への架け橋となることを期待したいものだ。

身近には森林の大切さを説く人・森林の恩恵を受けている人・木材商品の研究・開発に優れた人・木材を通して絆を取り戻そうとしている人・日々現場で汗を流し作業をする人々が生きることに欠かせない森への想いを持ちそして描き続けている。こんな人々の熱い想いのメッセージが伝わる環境づくりが必要なのではと思う。

今年は国有林モニターに東北森林管理局フォレストボランティア員として森を歩くことになり、先般は下北森林管理署が所管する国有林で育樹祭が催され、地元の小学生とともにスギの枝打ち作業を通して森林の重要性に対する認識を高めた。

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先般、特定非営利活動法人 青森県樹木医会が募集した「巨樹・古木ガイド養成研修会」に参加して、樹種の特性・病害虫・樹木の樹勢診断及びガイドの心構えについて研修を受けたが、樹木の根本的な知識と専門用語の理解など時間と現場での観察力や経験そして何より取組む姿勢が問われた研修会であったが、過去に体験したことのない分野ゆえに新鮮さもあり活かしようのある学びができた。

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大畑町薬研にある国設野営場の近くにある幹周(780cm)・種高(27m)のクリ(通称おぐり)は、何を語り続けてくれるだろうか。

 

 

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