9月から「五感と汗から学ぶ」をテーマに大畑管内の北通り方面を主に歩いてきたが、時と物と他人の大切さへの想いが広がりを見せ始めている。その意欲が「あそこを見たい」の言葉に表れ、風間浦村の甲崎にある海上特攻隊「震洋」の格納庫(未完成)を訪れた。終戦直後に指導監督する者・作業者・現場近くで暮らす人々そして明日の命に怯えながら実戦準備をする者たち、私達には想像できない空気が甲地域に横たわりながら津軽海峡に流れていたのだろう。帰り際にその様子を知る方に出合い当時の生々しい状況と携わった人々の心情を教えてくれる約束を取付けその場を離れた。
次に木野部地区の赤岩海岸から旧大間鉄道の橋桁と海岸侵食対策も兼ねた石積擁壁を見たが、老朽化が著しくこのまま未完成に終わった無念さの想いと同様に朽ち果て風化してしまうのだろうか。
各地域のパワースポットが地域活性化の資源として有効活用されているようだが、当管内にも存在するスポットの情報と知恵の広がりが早急に求められているのでは。菅江真澄も通った小目名沢にある「冠岩」、その周辺に漂う異様な空気の流れに何かを感じている様子。
近くにあっても歴史探訪する機会と、魚探のような情報発信の優れものが無ければ足も心も向かわないのも当然である。また、一次産業の恩恵を受け好景気に沸いた頃の時代から学び、その学びの中から現在に生かすための道筋を誰が語りかけようとしているのだろうか、見えないし聞こえないし届かない。
ふるさとの自然に囲まれて生かされていることへの感謝が心を動かし、ようやく二本のレールから聞こえる確かな手ごたえを感じながら走りだした。行き先はお楽しみ。
コメントする