かって、磯舟をだして箱メガネで海の底をのぞきながら「マッカ」という道具で昆布の根元を絡め巻き取って採る漁はこの二枚橋集落からは姿を消した。今、脳裏をよぎる昆布漁は亡き父が磯舟に山盛りに巻き取って採った黒く・厚く・幅広の昆布を天日干しした昆布カーティンに昆布ジュウタンの光景。古きよき時代の生活様式が一つまた一つと消えていく寂しさ・・・・・・・・。
気候変動の影響なのか低気圧が津軽海峡を吹き抜けるさえの高波で、1年ものの昆布が大量に海岸に打ち寄せられる光景は記憶にない。台風が直撃したわけでもないのに。
この打つ寄せられた薄く柔らかく幅広の昆布を選んでの天日干し、乾燥後に水で戻し昆布巻・結び昆布・煮物・鍋物・おでんなどの料理に活用しています。荒れた津軽海峡の恵みも美味い。
隣村の共同温泉浴場で地元の年輩漁師と話す機会があったが、口から出る言葉は不漁・油の高騰・函館市内への病院通いに加え先行き不安の話ばかり、魚が獲れたくれたら・・・・・悲痛の叫びに。
磯場では今月で終了するウニ漁が続けられている。
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