二枚橋地域内の現状は生活基盤の確保と少子高齢化などにより、空家が増え続け一人世帯・老老での生活環境の波が大きなウネリとなって押し寄せています。
昭和10年代に、恐慌と凶作の影響を受け各ムラが多額の負債を抱えて欠食児童・婦女子の身売りに苦しんだ時期に、村の再生を目指す自力更生運動を反映して地域現状の把握とその活性化のために作成した郷土誌。(大間町・佐井村)
終戦後の昭和24年には経験しての歴史教育をもって「未来の生き方の構想」を模索させようとした、むつ市大畑町「木野部郷土誌」。
この、3箇所での作成における共通点は、故郷への愛着と発展を望むがゆえの焦燥感が内在させていた当時の状況をうかがうことができる。
東京発の経済・人口減少・格差等などの政策による恩恵は、感じるには程遠い厳しい風が吹いているなかで、ふるさとを愛し、ふるさとを支え続けた先輩諸氏の訃報を聞く度に心を病んでいます。
山積する地域諸課題へ取組む門前まで誘導しても手応えの無い現状、解決されることなく次世代へ引渡されるこの悪循環と痛みが日毎に大きくなっていくのは自身だけだろうか。
ふるさとで必死の思いで長年積み上げてきた心の財産が、次世代への指針と教訓になることなく風化されつつある中で、時間との闘いとなるが、多方面にわたるチャンネルに耳を傾け、活字と映像で記録保存する体制づくりが急務です。
歴史・文化には、人それぞれの生き様が凝縮され、子々孫々まで語り継がれる羅針盤なのでは。
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