海底の地形を知り尽くし、その時々の風や潮流を見極めたうえで自分だけの場所に磯舟を走らせ、口で箱メガネを噛みながらタモ竿を操りながら採る方法と、籠に餌となる海草を入れて誘い込む方法のウニ漁。採り終えた後は身を壊さないように割りむきスプーンで取り出す。そこには雇用と会話が生まれ生計が成り立っている。鮮度が命のウニ、今日は大漁であったのか・・・・・・・。
ウニ漁の逞しさは何も男達だけではない。どこの磯場のどの石の周辺に入れば何を収穫できるかを長年の経験で知り尽くしている女性達もいる。専用のスーツを着、タモとヤリの付いた竿を持ちメガネを押さえながら、まるで海底の岩場が私道と化しているかのように自由自在に周辺を覗きながら採取し、場所によっては手を岩陰に差し込んで採る姿に、何とも言えない力強さを感じる。
恐さも知り尽くしている海が大好きで、苦労もあるが潮風が心地良く吹き抜ける居場所を持ち合わせ懸命に生きている方々の後方で、今、私達に出来ることは何か。
笑顔が絶えなく、生きがいが生まれ、親子・友達感覚で冗談も飛び出す関係を津軽海峡の辺地でつくり上げたいものだ。
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