連休中に両親と弟は仕事の都合で一端青森に帰ったが、理起は一人連泊を望んで時を過ごした。好奇心が旺盛な理起と地域内での冒険旅です。まずは所有する農地2,000㎡ほどある場所で、高齢等になると耕作することが困難になり作れる人に半分貸していること、残りの半分は耕運機で耕してもらい草刈を続けていたが今年から土づくりから始めることを、肥料は津軽海峡の砂浜に打ち上げられた海草類を土に混ぜてみることから、そしてサルやカモシカ対策として網を張り巡らす準備もし、いつか美味しい野菜をみんなで食べられればと思っていることを。
次に畑の前にある道は湯坂下の大きいおばあちゃんが住んでいるところに通じる昔の道で、大畑にある沼にフナ釣りに歩いた道でもあり、また昔の人は重い荷物を背負って歩いた道でもあることを。
道の山側には山で働く人や、道を通るひとの安全を祈って建設された地蔵堂がある。今は強烈なヤマセが吹き抜ける暴風雨と経年劣化のため朽ち果てた祠もなく寂しく鎮座してる。
言われたでもなく津軽海峡に向かって手を合わせる光景に、理起の持ち合わせた心のうちを垣間見ることができた。
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